今回はデータ分析の話題です。
ある宿で、お客様レビューの点数を上げるために対策をねっていました。
その一つとして「宿泊プラン」ごとのレビュー平均値を出すというデータ整理をしました。
スタンダード料理Aプラン =レビュー3点
スタンダード料理Bプラン =レビュー4点
お祝いプラン=レビュー5点
特別プレゼントプラン=レビュー5点
(数字やプランは架空ですが事例として)
この結果から「スタンダード料理A」のレビューが低い事がわかります。
それならばレビューを上げるにはスタンダード料理Aを無くせば良いのかどうなのか。
この様な事が検討案件でした。
データは単にデータであり、そこから何を読み取るのかが重要です。
その時にどんな見方をするのかが「因果関係」の読み取りです。
「因果関係」とは、原因と結果の関係がはっきりとある事です。
例えば「気温が高くなる」と「ビールの売れ行きが上がる」など、一方が直接原因で他方が結果となる場合です。
因果関係ではない事例としては、「頭の良い人」は「メガネをかけている」という事例。
この場合「メガネをかけている」から「頭の良い人」になれるというわけではありません。
もしそうなら私もメガネをかければ、頭の良い人になれるという事になります。
では「スタンダード料理A」と「レビュー点数」は「因果関係」なのか。
①そうであれば(料理がマズイなど)、スタンダード料理Aを無くすのが解決策。
②母数のバラツキ・料理要因以外の原因などがある等。
ここで一つ一つ分析していくと、まずそれぞれのプランで母数の違いがありました。
スタンダード料理Aは一番の売れ筋のため、母数が多いのです。
二つ目にスタンダード料理Aプランの料理評価が低いのかどうか。
検証すると、売れ筋で母数が多いため、高い評価のもの・低い評価のものが入り混じっています。
また定性的に検証すると、料理評価が低いのではなくて他の要素も入り混じっています。
①でしたらその料理プランをやめれば良いだけですが、
②の可能性が高いようです。
他にもさまざまな要素が入り混じって「相関関係」が出来ているのです。
という事は「スタンダード料理A」を無くす事ではレビュー向上解決に有効ではないと考えられます。
このようにデータから原因と結果を導き出す場合、
因果関係があるのかどうかを検証するのが重要です。