現代は顧客ニーズの多様化と言われていますね。
あらためて、これからのマーケティングは
「趣味趣向主義」で組み立てていく事が必要
だと感じているという話をします。
マーケティングという幅広い分野の中に、
市場調査や顧客調査があります。
顧客を知ってこそ
売れる商品がどうかが分かり、販売手法が分かります。
その時に顧客の何を知りどう分類すれば良いのか。
従来は「年代」「性別」「居住地」「ライフスタイル」「年収」
などで顧客を分類していき、
それぞれの趣向性に合わせて商品選択や販売手法の考案を行ってきていました。
しかしこの中でここ数年で一気に
分類する意味が薄くなってきたものがあります。
それは「年代」です。
以前でしたら「この年代はこのような趣味趣向を持っている」
というものがハッキリしていました。
もちろん個人個人での差はありますが、
大まかに想定する事が出来ました。
しかし現在では私のような「昭和生まれ世代」と、
「平成生まれ世代」とでは大きく違います。
これはインターネットの普及により
情報収集の在り方が大きく変わってきたという事です。
では年代ごとの趣味趣向はどのようにして形成されるのか。
個人差はありますが、
主に小学生(6歳頃)〜20代前半までに得た情報により、
趣味趣向の基礎が形成されます。
昭和生まれ世代が育った環境であるインターネット普及前は
主にテレビが情報源でありました。
その為、小学生〜20代まで均一の情報が降り注いていたのです。
そこで形成された趣味趣向がそのまま
40代・50代での基礎になっています。
その時に流行った音楽、漫画、ファッション、髪型、車など・・・
それを踏襲して年齢を重ねている方が多くみられます。
しかしインターネットの普及が大きく変えました。
小学生〜20代前半の間で得る情報が画一的では無く、
自分の欲しい情報を検索により得られる時代になりました。
その為、例えば30年前・10年前・現在の音楽も
情報として均一に得る事ができます。
そうすると20代前半以前の段階で、
趣味趣向が多様化してきます。
平成生まれ世代では同じ趣味趣向が
年代を超えて発生するようになったのです。
最初のマーケティング上での顧客の分類について、
「年代」「性別」「居住地」「ライフスタイル」「年収」に、
優先すべき「趣味趣向」という項目が出来てきます。
優先度の順番で並べると、
「性別」「趣味趣向」「ライフスタイル」「年収」「居住地」「年代」
という状態になってきます。
そうなると顧客調査の中で「趣味趣向」は
かなり重要視して細かく調査する必要があるという事です。
そして、
「自分達の商品に興味を持ってくれる顧客層は
どの様な“趣味趣向”に属している顧客層だろうか」
という事が分析ポイントとなります。
同じ趣味趣向を持っている顧客層は、
どこからどの様な方法で情報を得ているのか、
何を好んでいるのか、どの様な行動をするのか。
それを調べてそこへ情報発信をしたり
販売促進設計をしていく事が必要となってきます。
昭和生まれ世代が歳を重ね、
平成生まれ世代が市場の中心になっていきます。
この先もどんどん
マーケティングは「趣味趣向主義」で設計する
という事が必要になるでしょう。